ゴードン・マレー氏が設計したマクラーレンのスーパースポーツカー「マクラーレンF1」のプロダクションプロトタイプである「マクラーレン F1 XP5」を忠実に再現したモデルになります。
原型の制作にあたっては、日本国内に現存するマクラーレンF1の実車を実際に3Dスキャンし、その取得データをもとに緻密なモデリングを行いました。
採取したデータは単なる縮小ではなく、スケールモデルとしての見え方を考慮しながらも、1/43という限られたサイズの中で実車のプロポーションを客観的かつ正確に再現しています。面の張りや緩やかなアール、ボディ全体の陰影の流れまで、デジタル上で丁寧に検証を重ね、設計データに反映しました。
マクラーレンF1は、エアロパーツや大型ウイングといった装飾的な要素を一切持たず、ピュアな空力性能を追求した滑らかなシルエットが特徴です。
そのため、単純な形状に見えながらも、実際は極めて複雑な曲面の連なりと独自のキャラクターラインで構成されており、わずかなRの違いでも印象が大きく変わる繊細な造形となっています。
タイヤは当時としては珍しい45%扁平の17インチサイズを前後に装着。現代のスーパーカーの基準で見ると細身でクラシカルな印象を受けますが、あえて実車の仕様を忠実に再現することで、1990年代当時の“素の姿”を表現しています。
ホイールはセンターロック構造を正確に再現しつつも、モデルとして誇張せず、実車通りの控えめなデザインを採用。スケールモデルとしての見栄えを損なわないよう、リムやスポークの厚みを最適化しています。
また、ホイールの奥にはブレンボ製のモノブロックキャリパーとドリルドローターをホワイトメタルで再現し、素材特有の金属的な質感を活かすことで、シャープでリアルな印象を生み出しています。
今回再現したのは、マクラーレンが製造した伝説的なスーパーカー「F1」の最終プロトタイプ「F1 XP5」。
市販仕様とは異なる専用のディテールを持つ個体であり、モデルではボディカラー、ライセンスプレート、XP5ロゴステッカーなどを実車に合わせて正確に再現しています。
リアウィンドウから覗くBMW製V12エンジンは、冷却フィンやカバーの立体感を活かす彩色を施し、奥行きのある仕上がりとしています。
さらに、リア背面のグリルメッシュ越しに見える排気管も、実車写真をもとに奥行きの層を意識して再構成し、わずかな角度から覗き込んだ際の「立体感」まで表現しました。
1990年代を象徴する究極のスーパーカー「マクラーレン F1」。
その歴史的価値と造形の美しさを、1/43スケールの中に凝縮した一台として、ぜひコレクションに加えてお楽しみください。
※こちらのモデルはEM748A~Fとなります。
※大判アクリルベース、クリアーカバー、シリコンクロス付属
※お一人様2台限り
※2026年5月発売予定
※Released in May 2026
南アフリカ生まれの技師、ゴードン・マレー氏。24歳で英国に渡り、ブラバム入りすると、三角型モノコックのBT42、車体後方にファンをつけて車体下部の空気を吸い出させて、負圧で車体を地面に押し付ける“ファンカー”のBT46Bなどを開発。その後マクラーレンに移籍してからは’88年シーズンのF1で16戦中15勝という圧倒的な速さを見せたマクラーレンMP4/4の開発に携わるなど、独創的なマシーンを多数生み出したことで知られています。
マクラーレンF1の開発段階にはいくつかのプロトタイプ車両が製作されました。各車両はXPシリーズ(Experimental Prototype)と呼ばれ、目的に合わせて番号が付けられていました。
XP5は1993年に作られた車両で「最終検証および性能確認用プロトタイプ」として製作されました。ダークグリーンメタリックのエクステリア、ブラックとグレーのコンビネーションのインテリアが組み合わせられました。
1994年に「K8 MCL」というライセンスナンバーで登録が行われ、さまざまな雑誌やメディアにてロードテストやレビューが行われXP5は広く知られることとなります。
XP5の名を最も世に広めたのは、1998年にフォルクスワーゲンのエーラ・レッシェン試験場で行った最高速テストでしょう。1993年に約370km/hを記録していましたが、それを上回る386.7km/hを記録しました。
発送予定日:未定