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メイクアップのモデルカーのこだわり(レジンパーツ)


メイクアップのミニカーは素材にレジンを用いています。レジンは実車に忠実なプロポーションやディテールの再現に適していますが、数少ない弱点のひとつとして、型の耐久性の低さが挙げられます。レジン製モデルカーは原型が出来ると、それを雄型として、複製用の雌型を作ります。タイ焼きに例えれば、タイ焼きが雄型、焼き機が雌型ということになりますが、実は“硬さ”という面ではまったく逆の関係になります。硬い鉄製の焼き器を使って、柔らかいタイ焼きが焼き上がるのに対して、レジン製モデルカーは柔らかいシリコン製の雌型にトロトロに溶かしたレジンを流し込み、レジンが固まるのを待ってから雌型を引きはがすことで部品が成型されます。


型が柔らかいということは、たとえばエアインテークやドアラインなど、かなり入りくんだ部分でもレジンが行きわたりさえすれば、型を引きはがしたり引き抜いたりできれば成型できるということになります。 しかし、型が柔らかくて成型の自由度が高い反面、型の耐久性は低く、クオリティにこだわれば、ひとつの型で成型できる部品の数は限界があり、数多く製品を作るためには大量のシリコン型が必要になります。


例えば、弊社のモデルカーのパネルライン(ドアやボンネットの分割線)は0.3mm幅ですが、0.3mmの凹ラインを再現するためには、シリコン型側には0.3mmの凸モールドが必要となりますが、成型物から何度もシリコン型を引きはがしていると、その凸モールドが欠損し易いことはご想像いただけると思います。

そのため、弊社ではひとつのシリコン型で成型する部品は10個程度にとどめています。メーカーによっては、同じシリコン型で数十個、数百個の部品を成型するところもありますが、型側の耐久性を上げるためには繊細な表現はある程度妥協する必要もあるはずです。繊細な表現や彫刻にこだわればこだわるほど、シリコン型はより繊細な凹凸が必要とされることになり、その分型自体の剛性が低下し破損し易くなり、生産性は下がりコストもかかります。輪郭のクッキリとしたタイ焼きを作り続けるためには、焼き機の方を使い捨て感覚で替えていかなければならない、そうイメージしていただくのがわかりやすいかもしれません。

キャスティング後は成型に不具合がないか確認、不要部分を削り出す作業

成形物の表面に開いてしまう極小の穴をパテなどで埋める作業

text : Makoto Ukai

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